mstdn.jpの変遷と、俺にとってのマストドン

こちらはMastodon Advent Calendar 2018 12月21日の記事です

◆ごあいさつ◆
こんにちは。深海(しんかい)と申します。
普段はmstdn.jpに生息しており、主に避難用としてknzk.meにもアカウントを所持しています。
どうぞよろしくお願いします。

 

◆この記事の概要◆
自分はmstdn.jp(以下、JP)にかなり思い入れがあり、昨年はJPのアドベントカレンダーで、JPの魅力について熱く語っていました
1年前なら、「JP大好き!愛してる!」と迷いなく言えたのに…
今は、少し言い澱んでしまう自分がいます。(決して嫌いになったわけではありませんが)
変わってしまったのは、JPなのか、自分なのか。
それを明らかにするために、黎明期からのJPの変遷について振り返ってみようと思います。
(あくまで「自分の視点から見たJPの変遷」についての話になるため、かなり主観が入った記事になってしまうと思います。ご了承ください。)

 

◆mstdn.jpの変遷を振り返る◆
黎明期から現在に至るまでに、JPではどのような変化が起こったのか。
一言でまとめるとするならば、
“「住民の移動」と「話題の変化」によって、「JPという共同体」がその実体を失っていった”
という風に表現できるのではないかと思います。

JP創設から約2年間、本当にいろいろなことがありました。
その中で、さまざまなきっかけからJPを離れていく人も多くいました。
一方、青い鳥をシンボルとする某SNSからは、さまざまなきっかけで移民が流れてきました。
彼らがJPに期待していたのは、某SNSの代替となる居場所でした。
黎明期にJPに登録した人の多くは、何か新しいもの、楽しいものを求めてJPにやってきたのではないでしょうか。
どちらがよいとか悪いとかではないのですが、両者にはそのような目的の違いがあったように思います。

新しいものや楽しいものを求めて黎明期のJPに集った人たちは、「膣」というキーワードのもと、謎の一体感を得ていました。
当時のLTLの話題の中心は、「膣隠し」「うちまガチャ」「ぬるかるに感謝の顔射」等の”JP特有のミーム”でした。
JPの創設から数ヶ月が経ったころ、他インスタンスへ移る人も増え、謎の一体感も少しずつその熱を失っていきました。
そこで新たな話題の中心として台頭してきたのは、いわゆる”アルファユーザーたち”の存在でした。
オフ会が繰り返され、ユーザー同士の交流がネット上からリアルへと波及していく中で、一部の人望のあるユーザーが何となく力を持っているような雰囲気が作られていきました。
彼らのことを話題にあげたり、いじったりすることで、LTLは再び一体感を取り戻しました。
しかし、みんながみんな、いつまでも仲良しこよしでいられるわけはありません。
オンオフ問わずユーザー間のトラブルが繰り返され、大規模なオフ会は減り、それぞれが気の合う少人数のグループで付き合うようになりました。
それに伴い、LTLで出会う住民よりも気心の知れたHTLの住民(他インスタンスの住民含む)との交流をメインにする人が増え、LTL中心の使い方をする人は減っていきました。
また某SNSから来た移民たちは、黎明期のJPユーザーと比較すると、LTLでの一体感というものをあまり求めていないのではないかと思います。
もはやJPのLTLは、共通の話題で一体感を得る場所ではなくなりました。
かつて、JPにアカウントを持つ人は「JP民」と呼ばれていましたが、今のJPユーザーに一つの民族のようなまとまりは感じません。
「JPという共同体」は、今やその実体をほとんど失ってしまったのです。

以上が自分から見たJPの変遷です。
自分が愛していたのは、「JPという共同体」がもたらすLTL上での一体感であり、今やそれを得ることは難しくなってしまいました。
自分が”JP大好き”とはっきり言い切れなくなってしまったのは、そのせいなのだと思います。

 

◆俺にとってのマストドン◆
JPは確かに変わってしまったけど、今でもなんだかんだマストドンを楽しんでいる自分がいます。
変化がもたらしたのは、悪いことだけではありません。
かつてのJPでは、みんななんだかんだ空気を読んでLTLの流れに乗っていましたが、今のJPには、空気を読まず自由に話せるというよさがあります。
不謹慎ネタを含め、好き勝手話をしてもいちいちつっかかってくる人はいませんし、流れを無視した発言でも、誰かにおもしろいと思ってもらえればしっかり反応が返ってきます。
自由さという面では、今の方が恵まれているかも知れません。
またマストドンは、自分の好きなインスタンスにアカウントを持ちながら、他のインスタンスと繋がれるという強みを持っています。
そのため誰かがJPを離れたとしても、その人とのつながりが絶たれるわけではなく、HTLで交流を続けることができます。

あの日のLTLでの一体感は、もう味わえないかも知れないけど…
ありのままの自分で、いろいろな人とゆるやかに繋がれる。
マストドンは今も、そんな素敵な場所として、自分の心の支えとなっています。

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