桜舞う風
注)深海の初恋の思い出を供養するための激キモポエムです
実話が5%、あとは今朝見た夢+妄想です
以下、閲覧注意
高校の卒業式が終わった
校舎を出ると、満開の桜が出迎えてくれた
各々が帰路に着く中、僕と幼馴染みと「T」――僕の初恋の人だ――は、なんとなく一緒に歩いていた
家が近所で、かつて同じ塾に通っていたメンバーだった
校門に差し掛かったところで、後輩らしき人物がTを呼び止めた
LINEを教えてほしかったようだ
Tは少し迷ったあと、後輩にLINEを教えていた
「相変わらずモテるんだね」
そう声をかけると、Tは苦笑いする
何を隠そう、Tにずっと片想いをして、中学時代しつこくLINEを送り、迷惑をかけていたのが僕だった
あれから3年、ようやくほとぼりが冷めて、まともに口がきけるようになった
「あの時は本当にごめん。…そしてありがとう」
幼馴染みには聞こえないように、小声でTに伝える
Tは”気にしないで”とでも言うように微笑む
風が桜の花びらを乗せて、頬をくすぐった
満開の桜の下を歩くTは、今日もぞっとするほどに綺麗だった