周防桃子は、暇を持て余していた。 珍しくレッスンも朝だけで、昼からの撮影はリスケジュールによりキャンセル。 更に、自分が出演する予定の公演で使用される台本の読み込みも、別の現場の台本も、すっかり読み込んでしまい、何なら一部のセリフを投げられたら、自分ひとりで一本やりきれるくらい熟読してしまった。 平たく言えば、もうやれることがない状態なのだ。 そんな彼女は、他のアイドルが居ない事を良いことに、珍し …